「Salesforceってどんなサービス?」「何ができるの?」といった疑問を持っていませんか?
Salesforceという名前はよく聞くけれど、具体的なサービスの内容まではわからないという人も多いと思います。
この記事では、「Salesforceとは何か?」「製品ラインナップ」「メリット・デメリット」などについて詳しく解説していきます。
私はセールスフォースのリセラーパートナーで約6年間営業をした経験があり、これまで50社以上の導入に携わってきました。
この記事を読むと、Salesforceのサービス概要や導入するメリットなどについて理解することができます。
Salesforceについて情報収集したい人は、ぜひ最後まで読んでみてください。
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Salesforce(セールスフォース)とは何か?
Salesforce(セールスフォース)とは、米国セールスフォース・ドットコム社が提供する世界No.1の顧客管理(CRM)プラットフォームです。
CRMとは「Customer Relationship Management」の略で、日本語では「顧客関係管理」と呼ばれています。
顧客情報や顧客に紐づくさまざまな情報の適切な管理によって、企業は顧客とのつながりを維持し、収益向上に役立てることが可能です。
この顧客情報や顧客との関係性を管理すること自体、または管理するためのシステムやツールのことをCRMと言います。
Salesforceは、営業・サービス・マーケティングなど顧客情報にアクセスする必要があるメンバーに、一元的に情報共有ができる統合CRMプラットフォームです。
IDCが2021年4月に公表した「Worldwide Semiannual Software Tracker」によると、セールスフォースのCRM市場シェアは19.5%で、8年連続のトップシェアを獲得しています。
Salesforceで何ができる?
Salesforceは、大きく次の4つの内容を実現できます。
Salesforceでできること
- 顧客管理
- 情報の蓄積・共有
- データの自動集計・可視化
- ビジネス要件に合わせたカスタマイズ
顧客管理
顧客情報や顧客に紐づくさまざまな情報を一元管理し、過去のやり取りや特性を把握することが可能です。
顧客情報は、例えば企業の基幹システムやメール、営業担当の頭の中など、さまざまな場所に散在しています。
それらの情報を集約することで、いろいろな場所のデータを探したり遡ったりすることなく、誰でも必要な情報にアクセスできるようになります。
情報の蓄積・共有
Salesforceを利用することで情報が蓄積・共有され、業務を効率的かつ効果的に進めることができます。
組織やチーム間での共有はもちろん、部門を跨いでの情報共有も可能です。
例えば、マーケティング部門で収集した購買ニーズに関するデータを、営業がアプローチ優先度のセグメント分けに使用するなど、部門を跨いだデータ活用によって業務精度の向上と効率化が見込めます。
データの自動集計・可視化
蓄積したデータを自動集計したり、グラフやチャートで可視化できます。
エクセルなどで都度データ集計をする必要がなく、無駄な稼働やミスなく簡単にデータを分析することが可能です。
営業会議用の資料作成なども不要になり、Salesforceにログインすればいつでもリアルタイムに営業進捗の確認ができます。
ビジネス要件に合わせたカスタマイズ
Salesforceは柔軟なカスタマイズができるため、ビジネスの変化に合わせたスピーディーな改善が可能です。
従来のオンプレミス型のシステムでは、システム改修に多くの時間とコストを要していましたが、Salesforceはノンコーディングでカスタマイズすることができます。
そのため軽微なカスタマイズであれば、自社内のリソースのみで対応することも十分可能です。
Saleforceとは?【特徴】
Saleforceの主な特徴は、次の4つです。
Saleforceの特徴
- サブスクリプションモデル
- マルチクラウド
- タマイズ性・拡張性
- 安全性
サブスクリプションモデル
サブスクリプション(subscription)とは、「定期購読・継続購入」という意味があり、顧客が月1回、年1回などで料金を支払って受けられるサービスのことを言います。
セールスフォースは1999年にサンフランシスコで創業し、顧客管理システム(CRM)をサブスクリプションモデルではじめて世に送り出しました。
サブスクリプションモデルはハードウェア・ソフトウェアが不要で必要な期間のみ利用可能なので、初期費用や管理コストが削減できるメリットがあります。
マルチクラウド
マルチクラウドとは、複数のクラウドサービスを組み合わせて利用する運用方法のことを言います。
SalesforceはCRMを中心として、営業・サービス・マーケティングなどさまざまなソリューションをラインナップしています。
複数のソリューションをひとつのプラットフォーム上で完結できるのは、Salesforceの大きな特徴のひとつです。
カスタマイズ性・拡張性
Salesforceはあらゆる業種・企業規模に対応するカスタマイズ性と拡張性を備えています。
前述したとおり、カスタマイズはノンコーディングで可能なため、プログラミング未経験者でもビジネス要件にあわせた項目修正やレイアウト変更などを行うことができます。
また、外部システムや独自社内システムとの連携も考慮されており、ノーコードアプリなどを利用した統合・連携が可能です。
安全性
Salesforceのセキュリティ対策は非常に強固で、世界最高レベルの安全性を実現しています。
「PCI DSS Level 1」や「ISO 27001/27018」など、世界で最も厳しい第三者機関による各種認定を取得しています。
官公庁やメガバンクなどの採用実績からも、その安全性の高さは証明済みです。
Salesforceのセキュリティに関する詳細は、https://trust.salesforce.com/ja/で確認できます。
Saleforceとは?【使い方】
Saleforceの基本的な使い方は、次の3つのプロセスに分けて考えられます。
Saleforceの使い方
- データを入力・蓄積する
- データを可視化・分析する
- 分析結果をもとにアクションを起こす
データを入力・蓄積する
はじめに、名刺や企業リスト、基幹システムなどの必要データを入力・蓄積します。
営業管理(SFA)利用であれば、営業担当が活動の記録や商談情報の入力なども行います。
エクセルやCSV形式のデータがあれば、データインポート機能を利用した一括データ入力も可能です。
データを可視化・分析する
データが蓄積されてきたら、データの可視化・分析をします。
Salesforceには、蓄積されたデータを設定条件にあわせて出力したり、グラフや表形式などのビジュアルでわかりやすく可視化する機能があります。
組織目標を達成するためのKPI(重要業績評価指標)を設定して定点観測することで、進捗状況の確認やボトルネックの分析・把握が可能です。
分析結果をもとにアクションを起こす
次に、可視化・分析結果をもとにアクションを起こします。
KPIの各指標を確認・分析することで、組織や施策におけるボトルネックが把握できるはずです。
把握した定量的な事実をもとに改善プランを立て、アクションを起こしてボトルネックの解消に取り組みます。
このとき、起こしたアクションの結果を継続的にチェックし、PDCAのサイクルを回していくことが重要です。
Salesforceとは?【製品ラインナップ】
ここからは、Salesforceの製品ラインナップについて解説していきます。
Salesforceの主な製品ラインナップは、次のとおりです。
Salesforceの主な製品ラインナップ
✔Sales Cloud(セールスクラウド)
✔pardot(パードット)
✔Service Cloud(サービスクラウド)
✔Marketing Cloud(マーケティングクラウド)
✔Salesforce Platform(セールスフォースプラットフォーム)
Salesforceとは?Sales Cloud(セールスクラウド)
Sales Cloudの概要・特徴
「Sales Cloud(セールスクラウド)」は、SFA機能を持つSalesforceの代表的な製品です。
企業規模を問わず、日本国内で1万社以上で利用されています。
CRMに加えて商談管理の機能が利用でき、営業プロセスの可視化によって受注金額の拡大を実現します。
Sales Cloudが提供する価値
Sales Cloudを利用することでより多くの見込み客を獲得し、成約件数を増大することが可能です。
集約された情報によってデータにもとづいた意思決定ができ、報告用資料作成などの業務稼働が削減されるため、生産性の向上も期待できます。
Sales Cloud主な機能
取引先および取引先責任者の管理
取引に関する活動履歴、主な連絡先、顧客とのやり取り、取引先に関する社内ディスカッションなど、顧客に関する情報をまとめて把握できます。Facebook、Twitter、LinkedInといったソーシャルメディアサイト上の情報をSalesforceに直接取り込むことも可能です。
商談管理
商談管理により、チームが抱える案件の全体像を把握しましょう。案件の進捗状況、製品、競合、見積などを確認できます。商談を成約に導くために必要な、関係者や必要な情報すべてとのつながりを保ちましょう。
見込み客管理
広告がクリックされた時点から商談の成立に至るまで、プロセス全体で見込み客を追跡できます。またあらゆるチャネルを通じ、継続的に販促キャンペーンを最適化することができます。マーケティング予算をどこに投下すべきかを的確に決定できます。
モバイル対応
Salesforceがあれば、モバイル端末は持ち運びできる営業オフィスに早変わり。どのような場所にいても、会話内容の記録や、見込み客への対応、商談に関連した作業、ダッシュボードの確認を行うことができます。さらに、mySalesforceでは、ブランドに合わせて操作画面をカスタマイズできます。
ワークフローと承認の自動化
Visual Workflowを使うと、ドラッグ&ドロップ操作で簡単かつ速やかにビジネスプロセスを設計し、実行できます。案件の値引きや経費などに関する承認プロセスの柔軟性が高まるため、ビジネスを成功へと導くことができます。
ファイルの同期と共有
簡単にファイルを共有し、それらについて話し合うことができます。 最良のファイルを公開し、資料の更新をリアルタイムで追うことができます。さらに、ファイルをすばやく検索し、安全に共有でき、また変更された際に通知を届けることも可能です。
レポートとダッシュボード
ダッシュボードで、ビジネスの状況を一目でリアルタイムに把握できるだけでなく、誰でも作成できるレポートを活用して、データを詳しく調査することもできます。レポートおよびダッシュボードには、どこからでもアクセスできます。
売上予測
スピーディ、簡単、正確。チームの売上予測をリアルタイムで表示できます。インライン編集、上書き状況の確認、多通貨対応などの機能を利用して、売上状況を常に把握できます。
【引用】Sales Cloud|Salesforce公式サイト
Sales Cloudの価格
Essentials | Professional | Enterprise | Unlimited | |
---|---|---|---|---|
価格(税抜) | 3,000円/ユーザー/月 | 9,000円/ユーザー/月 | 18,000円/ユーザー/月 | 36,000円/ユーザー/月 |
Salesforceとは?pardot(パードット)
pardotの概要・特徴
「Pardot(パードット)」は、BtoB向けのマーケティングオートメーション(MA)製品です。
見込み客の行動を可視化・分析し、継続的にナーチャリング(育成)することで、効率的・効果的な商談創出を実現します。
pardotが提供する価値
pardotの利用によって顧客をより深く理解できるため、ニーズにあわせた情報・サービスの提供が可能になり、マーケティング施策の効果を高めることができます。
pardotの主な機能
メールマーケティング
登録者数を増やし、登録者の心をつかみます。
デジタルマーケティング
メール。モバイル。ソーシャル。広告。すべてを1つのジャーニーにまとめます。
需要創出
B2B顧客は、自社やビジネス関係に合わせてパーソナライズされた体験を求めています。
マーケティング分析
取得したデータから、実践的な指針を導き出し、セールスの成果に結びつけます。
デジタル広告
広告のターゲット層を的確に絞り込み、より多くの広告クリックを獲得します。
デジタルリーダー
マーケティング、コマース、体験をよりスピーディでつながりの深いやり取りに変換し、具体的な成果を確保します。
【引用】Marketing Cloud|Salesforce公式サイト
pardotの価格
GROWTH | PLUS | ADVANCED | PREMIUM | |
---|---|---|---|---|
価格(税抜) | 150,000円/月 | 300,000円/月 | 480,000円/月 | 1,800,000円/月 |
Salesforceとは?Service Cloud(サービスクラウド)
Service Cloudの概要・特徴
「Service Cloud(サービスクラウド)」は、カスタマーサポートやコールセンターの業務を支援する製品です。
顧客からの問い合わせに対応するための情報と対応フローを実装することができ、顧客満足度の向上を実現します。
Service Cloudが提供する価値
Service Cloudを利用することで、顧客との対応履歴やFAQなどが蓄積・整備されるため、オペレーターの対応品質を向上することが可能です。
また、電話・メール・Webサイト・SNS・チャットボットなど、あらゆるチャネルに対応できるため、サービス担当者の業務効率化とコスト削減につながります。
Service Cloudの主な機能
Lightning Service Console
使いやすいサービスコンソールを用いて、単一の画面で複数のケースにシームレスに対応。組み込みのツールと包括的に表示される顧客情報が生産性を向上します。
ケースの管理
あらゆるケースや顧客とのやり取りに関する詳細情報、背景情報、履歴にアクセスしやすい環境と、自動化されたプロセスにより、ケースをさらに迅速に解決できます。
ナレッジ管理
おすすめの記事や最適化された記事検索を活用することで、ケースの解決時間を短縮できると共に、エージェントの生産性を最大限に高めます。
サービスプロセスの自動化
繰り返し行うビジネスプロセスは、マウスクリックでワークフローを作成することで、簡単に自動化することが出来ます。
オムニチャネルルーティング
メッセージ、チャット、ソーシャル、メール、音声などさまざまなチャネルから寄せられたケースを担当者のスキルと専門知識にもとづいて自動でマッチングします。
Service Analytics
サービス担当者のパフォーマンスや主要KPI、チャネル使用率などをダッシュボードを使ってどこからでも確認。チームの作業効率が大幅に向上します。
コールセンター管理とCTI連携
クラウドテレフォニーをサービスコンソールに組み込み、AI搭載の生産性向上ツールを活用することで、電話によるケースを迅速に解決することができます。
アセットや注文の管理
サービス担当者と顧客は、ツールを使って簡単なマウス操作で注文情報を追跡・管理できます。
【引用】Service Cloud|Salesforce公式サイト
Service Cloudの価格
Essentials | Professional | Enterprise | Unlimited | |
---|---|---|---|---|
価格(税抜) | 3,000円/ユーザー/月 | 9,000円/ユーザー/月 | 18,000円/ユーザー/月 | 36,000円/ユーザー/月 |
Salesforceとは?Marketing Cloud(マーケティングクラウド)
Marketing Cloudの概要・特徴
「Marketing Cloud(マーケティングクラウド)」は、BtoC向けのマーケティングオートメーション(MA)製品です。
見込み客のデータを収集し、行動を可視化・分析しすることで、マーケティングの効果を最適化できます。
Marketing Cloudが提供する価値
Marketing Cloudは、メールマーケティング、モバイルマーケティング、Webマーケティング、SNSに対応しており、カスタマージャーニーにもとづいたOne to Oneマーケティングが可能です。
Marketing Cloudの主な機能
メールマーケティング
登録者数を増やし、登録者の心をつかみます。
デジタルマーケティング
メール。モバイル。ソーシャル。広告。すべてを1つのジャーニーにまとめます。
需要創出
B2B顧客は、自社やビジネス関係に合わせてパーソナライズされた体験を求めています。
マーケティング分析
取得したデータから、実践的な指針を導き出し、セールスの成果に結びつけます。
デジタル広告
広告のターゲット層を的確に絞り込み、より多くの広告クリックを獲得します。
デジタルリーダー
マーケティング、コマース、体験をよりスピーディでつながりの深いやり取りに変換し、具体的な成果を確保します。
【引用】Marketing Cloud|Salesforce公式サイト
Marketing Cloudの価格
Pro | Corporate | Enterprise | Basic | |
---|---|---|---|---|
メール、モバイル、Webマーケティング | 個別見積 | 個別見積 | 個別見積 | ー |
ソーシャルメディアマーケティング | 個別見積 | 個別見積 | 個別見積 | ー |
デジタル広告 | ー | ー | ー | 個別見積 |
Salesforceとは?Salesforce Platform(セールスフォースプラットフォーム)
Salesforce Platformの概要・特徴
「Salesforce Platform(セールスフォースプラットフォーム)」はアプリケーション開発用プラットフォームの製品です。
独自のアプリケーションの開発が可能で、モバイルアプリの開発にも対応しています。
Salesforce Platformが提供する価値
Salesforce Platformは、あらゆるデータがつながる信頼性の高いアプリの開発、実行、最適化が可能で、スピーディな構築やITコストの削減を実現します。
Salesforce Platformの主な機能
Lightning
インテリジェンスを駆使したセールス、サービス、マーケティング体験を構築し、社員の作業速度を飛躍的に高めます。
統合サービス
Oracle や SAP までも含めたあらゆるデータを統合して接続し、顧客情報を一元管理します。
AI サービス
ユーザー専属のデータサイエンティスト、Salesforce Einstein の人工知能を利用して、もっとスマートな体験を構築しましょう。
プロセスの自動化
役割や部署を問わずあらゆるビジネスプロセスを自動化するツールが、繰り返し作業に要する時間を短縮できるように支援します。
開発者ツール
Salesforce DX は、Salesforce での開発をライフサイクル全体にわたり管理できる、まったく新しい方法を提供します。
信頼されるクラウド
弊社独自のマルチテナントクラウドアーキテクチャは常に革新を採り入れているため、お客様はビジネスの推進に専念できます。
モバイルサービス
モバイルアプリの構築、実行、管理に必要なあらゆるサービスを提供しています。
【引用】Salesforce Platform|Salesforce公式サイト
Salesforce Platformの価格
Lightning Platform Starter | Lightning Platform Plus | |
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価格(税抜) | 3,000円/ユーザー/月 | 12,000円/ユーザー/月 |
Salesforceを利用するメリット
つぎに、Salesforceを利用することによるメリット・デメリットについてです。
Salesforceを利用するメリットは、次のとおりです。
Salesforceを利用するメリット
- 営業効率を高めて収益を最大化できる
- 導入が簡単
- 導入後のサポートが充実している
- イニシャルコストを削減できる
営業効率を高めて収益を最大化できる
時間や場所の制約を受けずに必要なデータにアクセスできるようになるため、隙間時間や移動時間を有効活用でき、営業効率を高めることが可能です。
また、データ集計や会議資料作成などのレポート業務、管理業務が自動化され、業務効率化につながります。
さらにリアルタイムでの状況把握や、従来気づけなかった営業上のボトルネックなどが可視化され、マネジメント精度の向上によって収益を最大化することができます。
導入が簡単
先述したとおりSalesforceはクラウドサービスのため、ハードウェア・ソフトウェアが不要で、インターネット環境さえあれば導入が可能です。
そのため契約から実際の運用開始までの期間が短く、多くの優良企業が利用する世界No.1のプラットフォームを簡単に使えるようになります。
導入後のサポートが充実している
Salesforceには、顧客の成功を支援するサポート体制が充実しています。
例えば、定着支援部隊のカスタマーサクセスや無料のオンライン学習ツール「Trailhead」、オンラインコミュニティなどがあります。
また、国内外で多くの成功事例があり、さまざまな業種・企業規模のベストプラクティスがあるのもSalesforceの強みです。
イニシャルコストを削減できる
Salesforceのライセンス費用にはサーバー利用料などが含まれており、サーバーやハードウェアを構築する必要がないため、イニシャルコストを削減することができます。
追加の機能要件が発生した場合には新たにアプリケーションを作ったり、AppExchange(Salesforce専用のマーケットプレイス)で用途にあわせたアプリを購入することも可能です。
必要な機能を使いたい範囲でのみ利用できるので、無駄な費用が発生せず、ランニングコストの削減にもつながります。
Salesforceを利用するデメリット
Salesforceを利用するデメリットは、次のとおりです。
Salesforceを利用するデメリット
- ライセンス費用が高い
- 高機能すぎて使いこなせない
ライセンス費用が高い
Salesforceは、ライセンス費用が高いと言われることがあります。
私がSalesforceの営業をしているときにもよく言われていました。
しかし、システムを導入する際は必ず費用がかかりますし、オンプレミスの場合だと数千万円以上のコストが発生することもよくあります。
Salesforceはサブスクリプションモデルで必要な機能を使いたい範囲でのみ利用できるので、コストに無駄がありません。
また、システム導入ではコストの大小だけでなく「投資対効果」が最も重要になるので、投資に対してどれくらいのリターンが見込めるのかも、あわせて検討する必要があるでしょう。
高機能すぎて使いこなせない
「Salesforceは高機能すぎて使いこなせない」という声もあります。
組織の取り組み方針や機能要件が変わらなければ、シンプルな機能のみでも問題ありませんが、多くの場合はビジネスの変化にあわせてシステムも改修する必要がでてきます。
そのため、システム導入の際は中長期的な視野を持って、カスタマイズ性や拡張性も考慮することが重要です。
もちろんすべての機能を使う必要はないので、中長期的なビジネスプランを実行するために必要なサービス・機能を考慮することをおすすめします。
Salesforceとは?【事例】
Salesforceの導入事例を紹介します。
企業名
RICOH(株式会社リコー)
事例の概要
問合せ情報の積極活用を目指し、”顧客軸”のコンタクトセンターへと改革
働き方が多様化する近年において、複雑化するお客様のお困りごとへの対応はもちろん、お客様の期待を超えた提案型応対を実現すべく、「顧客軸」へのコンタクトセンターへ変革を遂げた。
導入製品・サービス
Service Cloud
導入前の課題
導入前の課題
✔多様化するお客様のお困りごとへのスピーディかつ的確な対応
✔個別最適なシステムによるビジネスの拡張性の制限
解決策
解決策
47業務を担う国内11拠点のCRMシステムを一斉統合
✔顧客軸の情報統合基盤をSalesforceで構築
✔BPRによるグローバルスタンダードなプロセスの確立
導入効果
導入効果
後処理時間の最大3割短縮で付加価値の高い提案活動を可能に
✔製品軸から顧客軸での情報一元化により、対応品質を保ちながらも対応時間を短縮
✔お客様への理解が深まることで提案型応対が可能となり、半期で1,200件のリードを創出
✔業務標準化が進むとともに、定期アップグレードによる最先端技術の活用が可能に
Salesforceとは?【口コミ・評判】
Salesforceユーザーの口コミ・評判についてです。
BOXILに掲載されている内容を引用・掲載しています。
良い口コミ・評判
顧客情報を一元管理、コールセンター業務にも対応
顧客情報を組織全体で管理できることで従来顧客情報の共有のために行っていた伝達作業を大幅に減らすことができ、より効果的で生産性を高めた営業活動を行うことができます。各部門の連携がとりやすくなるとともに目標に向けて一体感も生まれました。
リモートワーク時の生産性管理にも
遠隔地でも営業部隊の活動が数値化できる。営業成績の維持・向上だけでなく、社員の生産性管理にも活用できて重宝している。営業スタッフが顧客と交わした商談、顧客へのアプローチ資料など、目に見えない営業活動をドキュメント化して残せる。
人材紹介という特殊なモデルでも対応ができた
人材紹介事業におけるSFA・CRMとして利用。人材紹介は商材・顧客に加えて、案件情報の紐付けも必要なため、一般的なSFAだと対応ができなかったが、カスタマイズを行うことで正確な進捗かんりが可能となった。また、社内独自のスコア管理機能なども全て搭載することができ、非常に満足でした。
【引用】Salesforce Sales Cloudの口コミ・評判|BOXIL
悪い口コミ・評判
営業活動の効率化やノウハウの共有をしたかったが使いにくい
みんながデータを入力してくれなく、業務が増えた感じがして、負担だけが大きかった。売上の成果がすぐに出たわけではなく時間がかかり、また費用対効果が分かりにくかったから。
ナレッジの共有や担当営業の引継ぎについて
現場にはある程度の理解力と操作性などが多く求められることが多く、構築に大変苦労している。 今現時点でも再構築をしている状況で自社内だけでの実装は厳しい。 今後はパートナー契約を結ぶ予定となっており、費用がかかるシステムである。
カスタムの投資を怠ると損をする
利用する会社のサービス・費用・どこに顧客がいるかによると思います。カスタムをする場合、自社でシステムエンジニアの工数確保ができない場合は運用はむずかしい。社外の専門の会社にだすが費用と運用・保守もそれなりに費用がかかる。
【引用】Salesforce Sales Cloudの口コミ・評判|BOXIL
Salesforceの利用がおすすめな企業
次の内容にあてはまる企業は、Salesforceを利用することをおすすめします。
Salesforceの利用がおすすめな企業
- 顧客満足度を向上したい企業
- データ活用を推進したい企業
- 業務を効率化したい企業
顧客満足度を向上したい企業
顧客にとっての企業評価を高めるためには、製品・サービス開発、マーケティング、営業、サポートに至るまで、部門を超えた一気通貫のサービス提供が求められます。
顧客のニーズを正しく理解し、ニーズにあわせたサービス提供を行えれば、顧客満足度を向上することが可能です。
そのためには、顧客情報を適切に管理し、関係部署で共有することができるCRMの役割が非常に重要になります。
データ活用を推進したい企業
これまでに蓄積されたデータを活用できていない、データ活用を推進したい企業は、Salesforceの利用がおすすめです。
名刺やExcel、基幹システムなどの膨大なデータが散在していても、Salesforceであれば一元管理・データ連携による情報の集約が可能になります。
情報を集約することにより、従来は不可能だったデータ分析が可能になったり、ノウハウが蓄積されるなどのメリットがあります。
業務を効率化したい企業
Salesforceを活用することで、業務を効率化できます。
情報が一元管理されているため必要なデータに簡単にアクセスでき、業務プロセスをSalesforceの中で完結することも可能です。
また、サービスにアクセスする場所やデバイスを選ばないため、モバイル活用やテレワークの推進などにも有効です。
Salesforceを導入する際のポイント
最後に、Salesforceを導入する際に注意するべきポイントについてです。
導入する際のポイントは、次の3つです。
Salesforceを導入する際のポイント
- 導入目的を明確にする
- プロジェクトを立ち上げる
- 現場の意見を反映してシステム構築する
導入目的を明確にする
「なぜCRMを導入するのか」の導入目的を明確にしておくことが非常に重要です。
CRMの導入はあくまでも目的を達成するための手段のひとつであり、「実現したいこと」と「課題」を明確化することでCRMの活用方針が定まり、効果を最大化できます。
例えば、「営業部門の売上を3年後に2倍にする」を目的とした場合、現状の課題は「案件数の不足」と「低い成約率」であり、KPIは提案数や案件化率・成約率というように、具体的な指標にまで落とし込んで管理しやすくなります。
プロジェクトを立ち上げる
Salesforceの導入では、プロジェクトチームを立ち上げて準備・運用を行うのがおすすめです。
特に導入当初は、ユーザーも操作方法や運用ルールなど分からないことが多いため、ハンズオン形式の研修やサポート窓口の設置などの支援体制があると良いでしょう。
また、定着化のためにはプロジェクトオーナー、プロジェクトリーダーなどの役割を決めて、可能であれば部門の責任者にも参加して貰うことが重要です。
導入直後の現場では大きな変化を求められるため、反発がでるなど定着化において最もパワーが必要な時期です。
マネージャーを巻き込んだプロジェクトを発足することで、部門をあげて目標達成に取り組むという姿勢を共有することができます。
現場の意見を反映してシステム構築する
システム構築時には、実際にSalesforceを使う現場のメンバーにもヒアリングをして、意見を反映するようにします。
既存の運用が大きく変わったり、現場の入力負荷などが増えすぎると、さまざまな抵抗が起こり定着化が進まない要因となります。
導入の目的を考慮しつつ必要な意見は反映して、ユーザーにとっても納得感のあるシステムを構築することが重要です。
まとめ:Salesforce(セールスフォース/SFDC)とは?元関係者がわかりやすく解説
まとめ
- Salesforce(セールスフォース)とは、米国セールスフォース・ドットコム社が提供する世界No.1の顧客管理(CRM)プラットフォーム
- Salesforceでできることは、①顧客管理②情報の蓄積・共有③データの自動集計・可視化④ビジネス要件に合わせたカスタマイズ
- Saleforceの特徴は、①サブスクリプションモデル②マルチクラウド③タマイズ性・拡張性④安全性
- Saleforceの使い方は、①データを入力・蓄積する②データを可視化・分析する③分析結果をもとにアクションを起こす
- Salesforceの主な製品ラインナップは、①Sales Cloud(セールスクラウド)②pardot(パードット)③Service Cloud(サービスクラウド)④Marketing Cloud(マーケティングクラウド)⑤Salesforce Platform(セールスフォースプラットフォーム)
- Salesforceを利用するメリットは、①営業効率を高めて収益を最大化できる②導入が簡単③導入後のサポートが充実している④イニシャルコストを削減できる
- Salesforceを利用するデメリットは、①ライセンス費用が高い②高機能すぎて使いこなせない
- Salesforceの利用がおすすめな企業は、①顧客満足度を向上したい企業②データ活用を推進したい企業③業務を効率化したい企業
- Salesforceを導入する際のポイントは、①導入目的を明確にする②プロジェクトを立ち上げる③現場の意見を反映してシステム構築する
この記事では、「Salesforceとは何か?」「製品ラインナップ」「メリット・デメリット」などについて解説してきました。
Salesforceのサービス概要や、導入するメリットなどについて理解いただけたかと思います。
SalesforceはCRM市場において圧倒的なトップシェアであり、CRMを検討する上で外せないサービスと言えるでしょう。
セールスフォースへの転職、新卒採用応募を検討している人は、是非ほかの記事も参考にしてみてください。
この記事が、あなたの転職活動の参考になれば嬉しく思います。
もし今日から取り組める内容がひとつでもあれば、早速実践してみてください。
以上、最後までお読みいただきありがとうございました。